後味悪い……それでも!
『さよならわたしの本屋さん』(1996年) ペーター・ヘルトリング作 若松宣子訳 岩波書店 先日、映画『マイブックショップ』の感想を書いたときに、児童文学体質(=幸福体質、希望体質)に慣れてしまったので、後味スッキリとはいかなかった、と書いたのですが……。...
チャンスは自分でつかみ取る!
『わたしがいどんだ戦い 1939年』(2017年) キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー作 大作道子訳 評論社 「表紙は微妙だけれど、すっごくよかった!」とおススメされて、手に取ってみた2018年の高等学校の部での課題図書。課題図書に関しては、色々と思うところがあるのだけ...
残したい失われた風景
『靴屋のタスケさん』(2017年)角野栄子作 森環画 偕成社 今日の一冊はこちら。 本のようですが、文章長めの絵本のような感じ。大人なら10分程度で読めてしまいますが、描かれた風景がとても心に残る一冊です。 この時代を生きていないのに、不思議と懐かしい気持ちになるのはなぜな...
スポーツに興味のない人にも
『オン・ザ・ライン』(2011年)朽木祥作 小学館 2012年課題図書高等学校の部 YA(ヤングアダルトと呼ばれる中高生を対象とした本のジャンル)といえば、日本だと部活ものが主流。学校の人間関係以外に世界がないのかなあ、と思ってしまい、正直、学園ものは、個人的にはおなかいっ...
自分次第で意義ある名前に
『バレエシューズ』(2019年)ノエル・ストレトフィールド作 朽木祥訳 福音館書店 今日の一冊は、装丁も美しいコチラ。 長く絶版されていた古典名作の新訳による復刊です。海外では80年以上も愛され続けているロングセラーなんだそう。...
伏線回収が楽しい物語
『穴 HOLES』(1999年)ルイス・サッカー作 幸田敦子訳 講談社 今日の一冊はコチラ! ずーっと気になってはいたものの、読む機会を逃していた物語。 アメリカで子どもたちから絶大な支持を受けている人気作家さんですが、大人ファンも多く、大人も手に取りやすい文庫版にもなって...
人それぞれに物語あり
『ぐるぐるの図書館』(2016年) 工藤純子・廣嶋玲子・濱野京子・菅野雪虫・まはら三桃 講談社 今日の一冊は小5女子からのおすすめ。 先日図書館で、偶然あった次男のクラスメートの女の子が、次男用に選書してくれたうちの一冊です。小5女子による選書だなんて、もうもう、かわいくて...
なぜ世界は丸いの?
『魔法の輪』(1997年)スザンナ・タマーロ作 高畠恵美子訳 あすなろ書房 今日の一冊は、原マスミさんによる不気味な表紙絵が、ピッタリな内容のコチラ。見づらいかもしれませんが、たくさんの積まれたテレビの中の人たちが、ムンクの叫びみたいになっています。...
グリーンブックを見たら……
やっと話題の映画『グリーンブック』を観てきました! とーってもよかったです。グリーンブックとは、Wikipediaの言葉を借りると、人種隔離政策時代に自動車で旅行するアフリカ系アメリカ人を対象として発行されていた旅行ガイドブックのこと。...
自然の中へ飛び出そう!
『灰色の小人たちと川の冒険』(1995年) BB作 神鳥統訳 D.J.ワトキンス=ピッチフォード画 大日本図書 今回小人テーマでたくさん読んできたのですが、さもありなんという感じなのですが、やっぱり絶版のものが多いんですよねえ。...