その花、花明かりの活躍かも?
『引き出しの中の家』(2010年)朽木祥作 ポプラ社 小人のものって、探してみると絶版のものが多かったり、あまり新作が出ないイメージ(私が知らないだけかもですが)。 海外ものだとアリエッティの原作になった、メアリー・ノートンの『床下の小人たち』シリーズ、日本だったら佐藤さと...


真の勇気ってなんだろう
『オオカミを森へ』(2017年)キャサリン・ランデル作 ジュルレヴ・オンビーコ絵 原田勝訳 小峰書店 今日の一冊は、2018年小学校高学年の部での課題図書になっていた本。表紙&挿絵がとってもいいです!雪の中に赤いマントがはえるなあ。 《『オオカミを森へ』あらすじ》...


旅&歴史ガイドブックにもなる物語
『ペーターという名のオオカミ』(2003年)那須田淳著 小峰書店 最近、日本文学、英米文学など国でジャンル分けするのが、難しくなってきていて、文学には国境がなくなってきている、と言われています。日本人であっても、外国を舞台に、まるでその国の人が書いたかのような物語が出てきた...


賢さ・気高さVS残虐さ
『オオカミは歌う』(1994年)メルヴィン・バージェス作 神鳥統夫訳 偕成社 今日の一冊は訳した方が、あとがきで「こんなにうしろめたく悲しい年持ちで翻訳をつづけたのは初めてでした」と述べるほど、確かにうしろめたい気持ちになる物語。...


失われた世界観を取り戻そう
『オオカミ族の少年(クロニクル千古の闇1)』(2005年) ミッシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳 酒井駒子絵 評論社 先住民族の世界観に惹かれる人には、たまらない!シリーズ。 よく見かけてはいたけれど、いままで手を出さなかったのはシリーズもの&戦いものが好みでなかったか...


眠れる野性を掘り起こす
『最後のオオカミ』(2017年)マイケル・モーパーゴ作 はらるい訳 黒須高嶺絵 文研ブックランド 密かにニーズのある、本が苦手な子でも読めましたシリーズ(笑)。 うちの子たちは、文字読むのが苦手(面倒)なタイプなので、うちの子でも読めたシリーズは、本が苦手な子へ差し出す本の...


真の魔法とは
『ゴースト・ドラム 北の魔法の物語』(1991年) スーザン・プライス作 金原瑞人訳 福武書店 カバー画:中村仁 湖のそばに立っているのは一本のカシの木に、金の鎖でつながれているのは一匹の物知り猫。木の周りをぐるぐる周りながら、この猫が語り部となって、一気に物語の世界観へと...


深呼吸できる物語
『忘れ川をこえた子どもたち』(1979年)マリア・グリーペ作 大久保貞子訳 冨山房 ああ、これ好き! なんとも深みのある幻想的な物語です。うん、こういう物語がいま足りない、って感じます。リアリティ文学ではなく、ファンタジーなのですが、不思議な説得力を持つのは、北欧神話や民間...


キーパーの魅力を伝える一冊
『キーパー』(2006年)マル・ピート著 池央耿訳 評論社 今日の一冊はコチラ。 うちの子どもはチームスポーツには向かないし、縁がないなあ、と思っていたのですが…。中1長男が、なんと夏休みの合宿からいきなりサッカー部に入部!というわけで、急にサッカーものを手に取りたくなり、...


詩情豊かに味わう生と死
『光草 ストラリスコ』(1998年)ロベルト・ピウミーニ作 長野徹訳 小峰書店 LO STRALISCO by Roberto Piumini,1993 今日の一冊はコチラ。静謐で美しいイタリアの児童文学です。 たまにこういう詩情豊かで、少し哲学的でもある本に出会うと、スト...

