ニュースが伝えてくれないこと
『瓶に入れた手紙』(2019年)ヴァレリー・ゼナッティ作 伏見操訳 文研出版 今日の一冊は、学校図書にぜひ入れていただきたいコチラ。 家庭文庫をはじめ、素敵な活動をされている“子どもと見る風景”kodomiruさんからおすすめされて、一気読みでした。...
世界をほんの少しでもよく
『願いごとの樹』(2018年)キャサリン・アップルゲイト作 尾高薫訳 偕成社 今日の一冊はコチラ。 表紙画の美しさに惹かれて手に取りました。 《『願いごとの樹』あらすじ》 私はレッド。樹齢216年の木で、この物語の語り手だ。町の人たちは年に一度、願いごとを書いた布や紙を私の...
これぞ職人技!
『幸子の庭』(2007年)本多明作 小峰書店 今日の一冊は、植木職人さんの魅力が詰まったコチラ。 すみません、実はあまり期待せずに読み始めました。だってね、一文目が、 「眠いなあ~」 だったんですもの。私が古い人間なのか、どうもこの「~」と伸ばして書かれるのが苦手なのです(...
思春期男子が夢中になった意外なものとは?
『園芸少年』(2009年)魚住直子作 講談社 『園芸』をテーマにブックリストを作成してほしい!というご依頼があったので、園芸ものを読んでいた中で知った一冊を今日はご紹介。 とても読みやすい高校の部活もの。部活ものといえば、スポーツが多い中で、園芸部は珍しい!...
後味悪い……それでも!
『さよならわたしの本屋さん』(1996年) ペーター・ヘルトリング作 若松宣子訳 岩波書店 先日、映画『マイブックショップ』の感想を書いたときに、児童文学体質(=幸福体質、希望体質)に慣れてしまったので、後味スッキリとはいかなかった、と書いたのですが……。...
チャンスは自分でつかみ取る!
『わたしがいどんだ戦い 1939年』(2017年) キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー作 大作道子訳 評論社 「表紙は微妙だけれど、すっごくよかった!」とおススメされて、手に取ってみた2018年の高等学校の部での課題図書。課題図書に関しては、色々と思うところがあるのだけ...
残したい失われた風景
『靴屋のタスケさん』(2017年)角野栄子作 森環画 偕成社 今日の一冊はこちら。 本のようですが、文章長めの絵本のような感じ。大人なら10分程度で読めてしまいますが、描かれた風景がとても心に残る一冊です。 この時代を生きていないのに、不思議と懐かしい気持ちになるのはなぜな...
スポーツに興味のない人にも
『オン・ザ・ライン』(2011年)朽木祥作 小学館 2012年課題図書高等学校の部 YA(ヤングアダルトと呼ばれる中高生を対象とした本のジャンル)といえば、日本だと部活ものが主流。学校の人間関係以外に世界がないのかなあ、と思ってしまい、正直、学園ものは、個人的にはおなかいっ...
自分次第で意義ある名前に
『バレエシューズ』(2019年)ノエル・ストレトフィールド作 朽木祥訳 福音館書店 今日の一冊は、装丁も美しいコチラ。 長く絶版されていた古典名作の新訳による復刊です。海外では80年以上も愛され続けているロングセラーなんだそう。...
伏線回収が楽しい物語
『穴 HOLES』(1999年)ルイス・サッカー作 幸田敦子訳 講談社 今日の一冊はコチラ! ずーっと気になってはいたものの、読む機会を逃していた物語。 アメリカで子どもたちから絶大な支持を受けている人気作家さんですが、大人ファンも多く、大人も手に取りやすい文庫版にもなって...