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節分に大人こそ読みたい名作

  • 2018年2月2日
  • 読了時間: 2分

『鬼の橋』(1998年)伊藤遊著 太田大八絵 福音館

明日は節分。

というわけで、今日の一冊は鬼関連でコチラ~。

10万部も売れたという大ベストセラーのこちら、読書感想文コンクールでは一番点数が多かったとか。でも、意外と大人には知られていないんです。これを読まないなんて、モッタイナイ!!!名作です。

■ あらすじに惑わされないで~

平安初期に実在したと言われる人物・小野篁の少年時代の成長物語です。冥界との間を行ったり来たりの平安異界ファンタジー。

・・・ない!個人的に興味のある要素がない(笑)!

日本の歴史物も異界ファンタジーも苦手。人から勧められていなかったら読んでいなかったかも。

この物語に限らないのですが、児童文学はぜひあらすじに惑わされないでほしいと思います。だって、あらすじ的には全然興味ないのに、深く入りこんで大感動だったという物語がいっぱいあるんです。それは、やはり普遍的な真理を児童文学は描いているからなんだろうなあ。あらすじは、どういう切り口から見るか、だけなんです。

この物語には、思春期の葛藤、親子関係、死と再生、愛、さまざまなテーマが盛り込まれています。

■ どの登場人物に感情移入する?

また、登場人物たちが秀逸!きっと誰かには感情移入できるはず。

・お坊ちゃんで、心に闇を抱えた小野篁。

最初は同情してたのですが、プライドだけは高くてそのくせいつまでもウジウジしている態度にイラっとします(笑)。でも、そこが実に人間的。

・貧しくて家なし少女の阿子那。

彼女がパレアナ的ないい子だったら嘘くさいんです。でも、彼女は外見も内面もかわいくないし、負けん気が強くて激情型。しかし、その愛情の深さと言ったら!愛とは何かを考えさせてくれます。

・角を折られ、憎しみという原動力を失った鬼・非天丸。

心は鬼でなくなっても、身体の習性は残ってるんですね。だから苦しむ。もう、涙、涙。人はどんなときに鬼になるのか、自分の中に鬼はいないのか、考えさせられます。

個人的には、篁が自分の母親が実はたいした人間ではないことに気付く場面が、ゾクッとしてました。自分も母親なのでね。でも、こうやって親を超えて行かなければいけないんです。

そして、最後に成長した篁が非天丸に頼んだ内緒のこととは?非常に救われる気持ちになるラスト。心に残る一冊ですので、節分を気にぜひ!

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