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ベストセラーに物申す(ドキドキ)


『バッテリー』(1996年)あさのあつこ作 佐藤真紀子絵 教育画劇

※ 注意:辛口感想です

漫画化や映画化もされた有名なベストセラー。

だからといって、自分に合うとは限りませんよね、うん。

今日はちょっと辛口感想なので、この物語に感銘を受けた方は読まないでくださいね~。評価の高い物語なので、こういった感想を書くのには勇気がいるのですが、ま、こういう意見もあるってことで。

スポーツテーマで今たくさん読んでいるので、もしかしたら読んだ順番、というのも面白く感じるかどうかに関係するのかもしれません。後日感想アップ予定の、読み応えのあった物語のあとに、この物語を読んだせいもあるのかもしれない。

ただ、私には登場人物の誰もが、あまりリアリティを持って迫って来なかったんですよね。

お母さんにしても、いい子すぎる弟や、性格よすぎの永倉にしても。

後日感想アップ予定の『ぼくたちの砦』は、パレスチナのお話で、国も文化もまるっきり違うのに、兄弟関係なんかがすごくリアリティを持っていたのに。

キャラクター設定とか、最初から、漫画だったらよかったのかもしれない(誤解のないように。漫画は漫画で素晴らしい文化で大好きです)。たた、本と漫画では表現の土壌が違うように感じるというか。

せっかくの自然描写や、自然に心が惹かれるさまも、なんだかクサく感じてしまうんです。本当にそう思ってるー?って。

あとは、野球の魅力が伝わってこない。

私はスポーツがまるっきしダメで、観戦するほうにも興味が全くわかないんですね。なので、スポーツもの読むのは結構苦痛なんです。ところが、今回さまざまなスポーツものを読んでみたら、『路上のストライカー』や『ぼくたちの砦』では、サッカーをする喜びが、まるで我がことのように感じられたし、『一瞬の風になれ』では、陸上の面白さに胸がドキドキしました。でも、この物語ではそれがなかった。

野球好きの少年たちにはいいのかもしれません。小4次男のクラスの野球少年たちは、全然本を読まないタイプの子でも、この本なら読んでますもん。本を読むきっかけになるのかな。でも、やっぱり漫画でもいい気が・・・。

作者は友情や少年の成長を描きたかったのでしょう。ここで感動させたいんだな、とかそういうことが分かってしまって冷めてしまった部分もありました。

そして、どうせなら、なぜこの少年たちがそんなにも野球から離れられないのか、野球の魅力も教えてほしかったな、そんなことを思いました。

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