子どもの感想が聞きたい!
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『青い月の石』(2018年)トンケ・ドラフト作 西村由美訳
岩波少年文庫
今日の一冊はコチラ。今年の2月に出た新刊。
オランダ屈折のストーリーテラーであるトンケ・ドラフトは、『王への手紙』とその続編の『白い盾の騎士』がもうすーーーーごくよくて。その後に読んだ『七つのわかれ道の秘密』で、あれ?イマイチ?うーーーん、となった作家さん(そのときの記事はコチラをクリック)
個人的に当たり外れがある作家さんだと思っているので、さあ、今回はどちら!?って感じで読みました。
《『青い月の石』あらすじ》
ヨーストは魔法が使えると噂のおばあちゃんと二人暮らしで、学校ではいじめられていた。ある日校庭で遊んでいた子どもたちは、マホッヘルチェ(地下世界の王)の歌を歌い遊んでいると、校庭の地下からそのマホッヘルチェを呼び出してしまう。ヨーストとヤンは勇気を出して、マホッヘルチェの足跡を追ううちに、長ひげ王の都のイアン王子と出会い、地下世界へと冒険の旅へ出かける。彼らは無事帰ってこれるのか?イアン王子とヒヤシンタ姫は無事結婚できるのか?魔法と友情の冒険物語。(小学校高学年から)
感想は・・・うーん(笑)。
私にはピンときませんでした。トンケ・ドラフトと聞くと、どうしても『王への手紙』のような重厚さを求めてしまうから、ガッカリしてしまうのかしら。でも、子どもが読んだら楽しいのかな、という気も。私がもはや、子どもの心で読めなかっただけのかもしれない。
なんだろうなあ?『七つのわかれ道の秘密』ほどではないのですが、やっぱりなんだがちょっと、ガチャガチャしてるのです(それをテンポが良いと捉える人もいる)。時代や異世界が交錯しているのも、ちょっと混乱してしまうかも。
都合よく魔法がホイホイ使えて、どんどん難関突破していくのに違和感覚えるのは、どうしてなんだろう?グリム童話のように短い昔話でなら、ご都合主義の魔法でも全然気にならないのに。感情を乗せない昔話と、感情をたっぷり乗せる長編の構造上の違いから来る違和感かしらん?
前半は読み進めづらかったのですが、後半は楽しく読めました。
特に、記憶をなくした王子にヒヤシンタ姫が自分を思い出させる方法は、秀逸だな、と。
トンケ・ドラフト自身による挿絵もとってもいいです。
子どもの感想が聞いてみたいな、と思いました。