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生き方を問い直される一冊


『北御門二郎 魂の自由を求めて:トルストイに魅せられた良心的兵役拒否者』(2014年)ぶな葉一著 銀の鈴社

ものすごーく出遅れていますが(笑)、明けましておめでとうございます!いつも、読んでくださって、ありがとうございます。

今年の年末年始は、上の子二人がじいじと小笠原に旅行に行ってしまったので、静かでした。三男と里子ちゃんだけだと、ケンカがない=親が怒る出番もない、ので、とにかく平和。子どもへの注意の仕方をめぐる夫婦喧嘩も、勃発しないですしね(笑)。大晦日は、ご近所さんが来て飲みながら年越ししましたが、ゆっくり読書のできた年末年始でした。

さて、そんな年末年始に読んでいたのが、今日の一冊。

ジュニアフィクションで、子どもたちにこそ読んでほしい!と字も大きめです。

北御門二郎さんは、熊本で農業をしながら、トルストイの翻訳に魂を注ぎ込んだ方。兵役を拒否するなんて、考えられない時代に、良心的兵役拒否をされた方です。

「戦争はいかなる美名でかざっても、人類にとって罪悪であり、いかなる口実によっても互いに殺し合うべきではないこと。(P.55)」

と主張し、兵役を拒否した北御門二郎さんは、敬虔なクリスチャンでした。

あの時代に、“絶対非暴力”、“絶対平和”を貫くのは、いかに勇気のいることか。なぜ、あのめちゃくちゃな時代に、北御門さんは逮捕されなかったのか。涙を必死に抑えながら読みました(子どもに心配されてしまうので)。真の“絶対非暴力”は、相手の心にもちゃんと届くのですね。価値観違うものとして、敵対するのではなく、人と人として対話すれば。

さあ、私自身は、これを読んで、どう変わっていけるのか。2018年から2019年の変わり目に、自分の生き方を問い直されました。素直に真摯に受け止められたのは、こちら側が責められたような気分にならなかったからなのかもしれません。ただただ、生き様を見せてもらった。それが、人の心に響くんですね。

もちろん、子どもにも知ってほしい。けれど、やっぱり一番知るべきは、今の社会を作っている大人。ぜひ、大人に読んでもらいたいです。

今年は、北御門さん翻訳によるトルストイを少しずつでも読んでいきたいと思います!

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