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本が苦手な子にもおススメ


『ジェレミーとドラゴンの卵』(2003年)ブルース・コウヴィル作  金原瑞人訳 茂利克彦画 講談社

今日の一冊は、本が好きな子も、苦手な子も、どちらも楽しめそうな物語。ファンタジーの王道、と帯に書かれていましたが、その通りですね。

マジックショップシリーズというシリーズものですが、一つ一つの物語は完結していて、登場人物も違うので、どこから借りてもOK。

《『ジェレミーとドラゴンの卵』あらすじ》

6年生のジェレミーは絵が得意な男の子。けれど、なぜか図工のクラヴィッツ先生だけは、ジェレミーの才能を認めず、つらく当たってくる。ある日、女子からのラブ・レターが原因で、いじめっ子からしつこむ追われたジェレミーは、見たこともない通りにあるお店、マジックショップに迷い込む。そこで、どうしてもほしくて手に入れたのがドラゴンの卵。どうやら、ドラゴンはジェレミーにしか見えないらしい。ドラゴンはどんどん成長するし、いたずら好きでもう大変。そんなドラゴンに愛情を注ぎ、友情を育むジェレミーだったが、やがて別れの時がやってくる。小学校高学年から。

とても、読みやすいし、ワクワクします!いつか自分の前にも突然マジックショップが現れてくれるのでは?そんな気にさせてくれる物語。

物語の中で、密かに大事な役割を果たしてくれるのが司書のプリーストさんなのですが、図書館が、本が不思議な世界への入り口になっているというのは、やっぱりワクワクしますよね。

ドラゴンの育て方にもリアリティを感じます。意思疎通は言語ではなく、イメージを思い浮かべて、質問のときは、そのイメージに《?》の気持ちをくっつけるとか。ドラゴンは世話係の気持ちをとても敏感に感じ取るから、育てている間は、ひどく興奮したり、あわてたりしないほうがよいとか。

そして、いつかは、やってくる別れ。友情が深かっただけに、悲しみも深く、そう簡単に乗り越えられるものではなりません。でも、乗り越えなくてはいけない。

ドラゴンの息遣いが聞こえてくるかのような物語。本好きな子だったら、小学校中学年からでも読めそうです。

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