児童文学ピクニック:庭
『薬草魔女のナチュラルライフ』(2002年)ガブリエル・ピッケル著
林真一郎監修 畑沢裕子訳 東京堂出版
今日の一冊は、児童文学ではありませんが、児童文学の世界が広がるかのような手元に置いて眺めたい一冊。オールカラーが嬉しいハーブ事典です。
さて、火曜日(野外)、水曜日(室内)と2日続けて児童文学ピクニックを開催しました~。
今回のテーマは、最近紹介する本の傾向から薄々伝わっているでしょうか(笑)。
はい、『庭から広がる世界』がテーマでした。
私自身は、グリーンフィンガー(園芸が得意な人)どころか、残念ながら全日本ブラウンフィンガー(育てるのが下手な人)連盟に所属。そんな私ですら、さまざまな本を読むうちに、庭の魅力にとりつかれそうになるんだから、物語の力って偉大です。
ところで、今回は児童文学のみならず、絵本もいつもより多めにご紹介しました。
だってね、東京子ども図書館刊行のブックリストのネーミングが秀逸すぎて、とても納得がいってしまったからなんです。絵本のブックリストは『絵本の庭へ』、児童文学のリストは『物語の森へ』というタイトルなんですね。
児童文学って、基本は読み聞かせではなく自分一人の読書活動。それは、さながら一人で森の中へでかけるかのよう。危険もある。親の手助けもすぐにもらえる環境じゃない。
でもね、絵本の場合は、基本親子のものなんだなあ、って。お膝の上で、あるいは一つのお布団に並んで寝ころびながら、どちらも親のぬくもり、守られているという安心感の中での冒険なんだなあ。手入れされ、囲われた空間だからこそ、想像の翼を思いっきり広げて安心して冒険に繰り出すことができる。絵本は家庭(ホラ、家の庭って書く!)のもの。
児童文学で庭ものといえば、やはりガーデニングに熱心なイギリスのものが多かったです。そんな中で、ああ、いいなあ、と思ったのはイギリスには園芸などを手助けしてくれるグリーンマンや炉端のロブみたいな民間伝承があること。目に見えない存在が助けてくれている、という捉え方は素敵だな、って。
しばらく、庭関連の児童文学の紹介が続きそうです(笑)。
庭テーマのブックリストがほしい方は、ご連絡ください。