あとがきを先に読むのはアリか?
私がよく聞かれる質問の一つに、
「たくさんある本の中から、どうやってこれがいい!って選ぶの?」
というものがあるので、今日はこれについて。
信頼できる人が紹介していた、書評を読んで面白そうだった、など色々ありますが、私が頼りにしているのが「あとがき」なんです。「あとがき」を読むと、自分の心に響きそうかどうかが大体分かるんですよね。
でもね、「あとがき」を先に読むのってありえない派の人も結構いる。
以前、教文館のナルニア国で行われた書評に関する講演会で、
・基本、初読の読者に考慮して、ネタバレ禁止
・あとがきは、作者or訳者or解説者の解釈に影響されて読んでしまうので、先に読まない
が鉄則、のようなお話がありました。
その通りだな、と思う一方で、でも大人には残された時間が少ない(笑)!とも思っちゃうんです。
読みたい本山積みなんです。けれど、全部読む時間はない。自分にとって響かない読んだ本を読んでしまったときは、まずいラーメンにお金を払ってしまったときのような後悔(←分かります?)。あ~、無駄にしちゃった~、って。だから、私自身はもっと中身知りたい、知ってから読みたい。
児童文学論とかも読むのが大好きなのですが、一番クライマックスの内容が詳細に描かれてたりするので、ある意味壮大なネタバレ(笑)。でもね、そこで紹介されてる本って、むしょうに読みたくなるんです。
本当にいい本って、筋を知っていてもやっぱりいいと思えるんですよね。
児童文学は、「あらすじに惑わされないこと!」っていうのも、いつも伝えているのですが、児童文学って、ストーリー展開で勝負してないんですよね。そんな小手先のものじゃないの。あらすじよりも、どう描かれているか、なんです。だから、あらすじだけ読んだら絶対苦手な戦争ものでも、児童文学における戦争文学は大好きなものが多い。
というわけで、私としては「あとがき」を先に読むのはあり!
どころか、むしろ読みたい派。ま、どちらでもよいんですけどね(笑)。
言いたかったのは、
児童文学においては、あらすじやネタバレはあまり関係ない。どう描かれているかが大事
ということでした。